2015年度生態学会中部地区大会
2015年10 月24 日(総会及び大会): 高山市民文化会館
2015年10 月25 日(エクスカーション): 岐阜大学高山試験地
【総会】
・出席者:大塚俊之・斎藤琢・吉竹晋平・山下寿之・石井 博・横畑泰志・和田直也(以上7名)
・報告事項として,助成金活動が紹介された。今年度は,3件の応募があり,厳正なる審査の結果,以下に示す3件の研究課題が採択された。
1)「地下生種を含めたオサムシ科ナガゴミムシ属の分子系統解析」小粥隆弘(筑波大・院・生命環境D3)
2)「揮発性物質を介した植物間コミュニケーションの影響」太刀川翼(新潟大・院・自然環境M2)
3)「誘導抵抗性を介して初期食害が葉上の植食者相に与える影響」古谷祐平(新潟大・院・自然環境M2)
・学会法人化に伴い,学会事務局の監査方法が変更になり,地区会の事実上の会計監査が事務局により実施されるようになった。この変更に伴い,地区会の役員に会計監査を置く現会則(第五条第三項)を改訂し,今後は会計監査担当者を置かないことにした。但し,地区会の会計については,毎年度総会で報告することを確認した。
・会計担当の石井博氏より,平成27年10月19日現在までの会計報告があった。
・大学院生や若手研究者等を対象とした研究助成制度案が示され,次年度も引続き実施することが了承された。
・中部地区会費については,次年度も徴収しないことで意見が一致した。
・次回の中部地区会大会について,これまでに実施していない大学等を開催候補地として今後検討することとなった。
・次年度で任期を迎える地区会長及び役員について,意見交換を行った。
・総会終了後,研究発表会(13:00〜17:00)が行われた。参加者は39名であり,2題の口頭発表と20題のポスター発表があった。
【講演】
1)
1)特別講演「白山山麓の大白川ブナ−ミズナラ原生林」大塚俊之・Suchewaboripont Vilanee,吉竹晋平(岐阜大)
2)特別講演特別講演「冷温帯における生態系機能とその気候変動応答」斎藤 琢(岐阜大)
【ポスター発表】
1)「Fluxes and concentration of dissolved organic carbon in a cool-temperate
deciduous forest, central Japan」Siyu Chen, Shinpei Yoshitake, Ohtsuka Toshiyuki(岐阜大)
2)「出光興産(株)愛知製油所グリーンベルトに生息する小型哺乳類の糞中植物残渣からの餌資源推定」藤井太一・川本宏和・白子智康・上野薫・南基泰(中部大院)・橋本良樹(出光興産)
3)「北アルプス太郎山におけるニホンライチョウの糞中植物残渣からの餌資源推定」橋本知英・加賀春香(中部大)・藤井太一・上野薫・南基泰(中部大院)
4)「北信州の里山資源“ブナ”の実を活用した、地域活性化の可能性の検討」井田秀行・高峰禎子・福田典子・蛭田直(信州大)
5)「立山弥陀ヶ原の池塘及び植生分布の季節変化をUAVから評価する」嘉義由梨佳・佐澤和人・和田直也(富山大)
6)「誘導抵抗性を介して初期食害が葉上の植食者相に与える影響」古谷祐平・太刀川 翼・石崎智美(新潟大院)
7)「山梨県周辺におけるシダ植物分布境界のスケーリング解析」松浦亮介・佐藤利幸(信州大院)
8)「春植物カタクリのフェノロジーに影響を及ぼす気象要因」宮崎貴文(富山大院)・町田有見・浦山亜由美・浦野智裕・和田直也(富山大)
9)「ミシシッピアカミミガメによるイネの食害に関する国内初の記録」村瀬亮太・村瀬涼介・白川真衣・中村真之・座間哲平・加藤英明(静岡大)
10)「北アルプス立山山頂におけるハイマツの伸長成長モニタリング —再測定精度の検証と経年変化の検出—」仲田真理・和田直也(富山大)
11)「サワラ天然大径木のポリゴン年輪解析」中野雄太・石田仁(岐阜大院)
12)「森林における地上性シダ植物の分布傾向と林冠の植生との対応について」大杉周・佐藤利幸(信州大院)
13)「気化学的遺伝毒性試験法を用いた加熱土壌の遺伝毒性評価と発現条件に関する研究」佐澤和人・和田直也(富山大)・倉光英樹(富山大院)
14)「東海丘陵要素植物ヘビノボラズの分子系統地理学的解析」嶋村赳志・南基泰(中部大)・渥美聡孝(九州保健福祉大)
15)「林床ササ群落の有無が落葉広葉樹二次林の炭素循環に与える影響」蘇米雅・飯村康夫・吉竹晋平・大塚俊之(岐阜大)
16)「揮発性物質を介した植物間コミュニケーションの影響」太刀川翼・古谷祐平・石崎智美(新潟大院)
17)「第3の花の存在がマルハナバチの無報酬花の学習に与える影響」辻本翔平・徳江 誠・石井 博(富山大院)
18)「火山性ガスが高山植生に及ぼす影響の評価 ~UAVを用いた立山地獄谷周辺のリモートセンシング~」吉松美咲・佐澤和人・和田直也(富山大)
19)「冬と夏の温暖化が草原のリター分解に及ぼす影響」吉竹晋平(岐阜大)・小泉博(早稲田大)・大塚俊之(岐阜大)
20)「豆市に分布域を広げたアムールハリネズミ」座間哲平・中村真之・村瀬涼介・村瀬亮太・白川真衣・安立真一郎・加藤英明(静岡大)
ポスター賞に応募のあった12名中、次に示す2名が「優秀ポスター賞」に選ばれ、表彰が行われた。
太刀川翼(新潟大学大学院自然科学研究科
辻本翔平(富山大学大学院理工学教育部)
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