景観の構造と機能 − 日本における景観生態学の総括と展望
企画責任者:
中越信和(広島大学) 鎌田磨人(徳島大学)
概要
景観生態学は,健全な生態学的機能を発揮し得る景観構造についての科学的な基礎を
提供し,また,それに基づいた施策・計画を実際に展開してゆくための架橋となる
学問分野として期待されている.ただ,景観が持つ機能を把握することは,それが
広域的なスケールを対象とすること,また,異なった系間の相互作用を確認しなくて
はならないこと等の理由により,多大な労力が必要であり,その研究成果はなかなか
蓄積されてこなかった.
しかし,近年になって,釧路湿原を始めとし,景観生態学の研究成果に基づいた景観の
機能回復のための事業も各地で展開されるようになってきている.
本シンポジウムでは,景観の機能を把握するために展開されてきた研究の道筋を総括
するとともに,景観の機能回復を実現させてゆくために必要とされていることを
展望する.
プログラム
- ○中越信和(広島大・院・国際協力研究科)・鎌田磨人(徳島大・工):景観構造の機能評価−アプローチと展望
- 紙谷智彦(新潟大・院・農学研究科):森林管理と植物種の多様性−景観生態学の視点から
- ○三浦慎悟・岡輝樹(森林総合研究所・東北支所):大型哺乳類の土地利用から見た景観構造−コリドーの機能評価
- 中村太士(北大・院・農学研究科):流域の景観構造と物質移動
- ○森本幸裕(京大・院・地球環境学堂)・夏原由博(大阪府大・院・農学生命科学研究科):「景観」の機能再生に向けて
コメント
- 横張 真 (筑波大・院・社会工学系):ランドスケーププランニングの立場から
- Hong, S-K(Environmental Planning Institute, Seoul National University)