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どこまで解明されたか、水辺林の生態
企画責任者:
崎尾均(埼玉県農林総合研究センター)
山本福壽(鳥取大学農学部)
概要
近年、開発や保全をめぐって生態学的に話題になっている水辺林の生態を取り上げ
る。河川や湿地に分布する水辺林は、生活史をとおして自然攪乱に適応して更新を行
なっている。上流域では山腹からの崩壊や土石流、中・下流域では氾濫による流路変
動など多様な種類・規模の攪乱が見られる。これらの攪乱によって様々な立地が生じ
たために、多くの生物種が進入することができる。また、水辺の樹木は、水辺域に特
徴的な水分や土壌環境に形態的・生理的に適応している。不定根や萌芽の発生、幹の
肥大などが特徴的である。これらの水辺林の生態について、渓畔林・河畔林・湿地林
の更新機構や生物多様性について研究成果の報告を行なう。また、水辺林の中でも、
特に生理生態的研究の進んでいる湿地林の樹木については、Memphis Universityの
Pezeshki教授を招いてLili Martin氏に、講演を行なってもらう予定である
プログラム
- 崎尾均(埼玉県農林総合研究センター森林支所):渓畔林の生態
- 新山馨(森林総合研究所):河畔林の生態
- 冨士田裕子(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園):湿地林の生態
- 鈴木和次郎(森林総合研究所):水辺林の生物多様性
- 山本福壽(鳥取大学農学部):湿地林樹木の適応戦略
Pezeshki Lili Martin (Memphis University, USA):湿地林樹木の生態生理