門司・佐伯論文50周年:物質生産生態学の発展
企画責任者:
寺島一郎(大阪大学)
概要
門司と佐伯(1953)の論文「植物群落内の光環境およびその物質生産における意義」
は,葉群の光合成生産の分野における記念碑的な論文である。門司と佐伯は,葉群を,
一定の傾きをもつ小さな葉がランダムに配置したものとして捉え,葉面積指数,葉の
傾き,葉群上部の光強度,個葉の光-光合成曲線から葉群の光合成生産を計算するこ
とに成功した。また,層別刈取法によって葉群の生産構造を解析した。
このシンポジウムは,この論文の出版50周年を記念して,この分野の発展を
ふりかえり将来を展望するものである。
なお,Farquhar教授の講演はAnnals of Botany Lectureである。
プログラム
- HIROSE, Tadaki (Tohoku University) Overview of development of the
Monsi-Saeki theory.
- ANTEN, Niels P.R. (Utrecht University) Analysis of competition and
coexistence among plants with an individual-based photosynthesis model.
- TERASHIMA, Ichiro (Osaka University) Construction and maintenance of
optimum photosynthetic systems of a single leaf and a whole plant.
- FARQUHAR, Graham D. (Australian National University) Incorporating the
effects of diffuse light in simple models of photosynthesis and evaporation:
implications for a canopy and the globe.
(※当初講演予定であったBaldocchi教授は,都合により来日不可能となりました。
ご了承下さい。)