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「森林衰退」とは何か?
企画責任者:
小林 剛(香大・農)・中村克典(森総研・九州)・久米 篤(九大・農院)
概要
「森林衰退」は生態学や環境科学とその関連分野における重要な研究対象となってき
ました。しかし,その現象の定義と研究アプローチ,そしてデータ解釈の仕方は分野
や研究者の哲学あるいは研究機関などによって多岐にわたっており,情報が充分に整
理されきっていないのが現状です。とくに,「森林衰退」という事象の時空間的な位
置づけは,分野や研究者ごとの(無意識の)前提や対象とするスケールによって様々
であるようです。本シンポジウムは野外で観察される「森林衰退」の認識の仕方と研
究の取り組み方について,生態学的な観点から姿勢を整理し,提言をまとめることを
目的とします。
プログラム
- 趣旨説明:小林 剛(香大・農)
- 森林の植生動態と更新過程における「森林衰退」 井田秀行(信大・教育)
- 森林病虫害による森林衰退の現状 鎌田直人(金大院・自然)
- 樹木集団の長期モニタリングと生理・生化学的解析による「森林衰退」の解析
河野昭一(京大名誉教授)・加藤輝隆(富山医薬大・医)
- 総合討論
討論のキーワード
- 「森林衰退」を定義できるか?:「樹木衰退」との違い
- 「森林衰退」の発生要因:要因間の相互作用と「主因」の整理
- 「森林衰退」と生態系の機能:物質・エネルギー循環
- 「森林衰退」の抑制技術:多様な価値観と共に
- 総括:中村克典(森総研・九州)・久米 篤(九大・農院)
- コメンテータ
- 伊藤進一郎(三重大・生物資源)
- 矢原徹一(九大・理院)