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1年半前実行委員会を立ち上げたときに参加されていた愛媛大学農学部の 百瀬邦泰さんは,その半年後に体調不良のため実行委員を御辞めになリ, 本年1月15日に急逝されました。 百瀬さんが所属されていた農学部では,遺児育英基金が設立されました。 以下は,その基金の発起人の皆さんによる呼びかけ文です.

「故 百瀬邦泰さん遺児育英基金」募金のお願い

平成19年3月12日

謹啓 皆様におかれましては、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて、愛媛大学農学部百瀬邦泰助教授は、去る平成19年1月15日に38歳の若さで、 急逝されました。

百瀬さんは、平成4年京都大学理学部を卒業され、京都大学大学院理学研究科植物学 専攻では井上民二先生に師事し、平成10年1月に京都大学博士(理学)の学位を 受けられました。ボルネオ島ランビルでの調査から熱帯地域における生物多様性維持機構の 研究を飛躍的に前進させたのみならず、あらたに相互作用型多種共存機構モデルを提案し、 世界的に高い評価を受けられました。平成10年4月京都大学大学院アジア・アフリカ 地域研究研究科に助手として赴任されてからは、熱帯・亜熱帯地域の人々と生業との 生態的諸条件に関する研究にも着手し、果敢に文化人類学的現象の生態的解析をおこない、 民族植物学分野に新たな展開をもたらしました。

平成15年10月愛媛大学農学部森林資源学コースに赴任され、研究だけでなく学生の 教育指導にも情熱を傾けられました。百瀬さんの慈愛に満ち、かつ厳しい教育・指導は 学生に学問の面白さを覚醒させ、百瀬さんの森林再生修復研究室には国内外から多くの 個性的な学生が集まりました。まさにこれから、研究に教育により一層のご活躍が大いに 期待されておりましたところ、38歳の若さで突然に永眠されましたことは、誠に痛惜の 念に堪えません。私どもといたしましても、大切な人材を失ったことは大きな痛手であり、 ここに心から哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りするばかりです。

ご遺族には、ルニ夫人、長男佳史(よしふみ、6歳)さん、長女南月(なつき、1歳) さんがおられますが、一家の主柱を失った悲しみと今後のご苦労は、察して余りある ものがございます。

つきましては、このような事情を勘案いたしまして、私ども関係者が相諮り、ご遺族を励まし、 今後のお子様のご成長の一助として些かなりともお役に立つことを念願し、この度の 遺児育英基金を募ることといたしました。皆様方のご協力を仰ぎたく、ここにお願い申し上げる 次第でございます。

趣旨にご賛同いただける方は、下記の口座へ振り込みをよろしくお願い申し上げます。1口1,000円とし、何口でも結構です。締め切りは7月末日と致します。

募金送付先: 郵便振替口座番号: 01640−7ー93568 (名義: 百瀬邦泰さん遺児育英基金)

故 百瀬邦泰さん遺児育英基金募金発起人一同
柳澤康信 泉英二 原田光 二宮生夫 高瀬恵次 遅澤克也 中野伸一 日鷹一雅