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日本の生物多様性の総合評価 -生物多様性条約COP10に向けて-

企画者:中静透(東北大)、永津雅人(財団法人自然環境研究センター)

概要:2010年10月に、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が名古屋市で開催される。2010年は国際生物多様性年でもあり、また生物多様性条約が掲げる2010年目標(2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させるという目標)の達成状況を評価する年でもある。地球規模の生物多様性の状況については、2006年 3月に世界の生物多様性の状況を指標等を用いてまとめた「地球規模生物多様性概況第2版(Global Biodiversity Outlook 2: GBO2)」が生物多様性条約事務局から発表されている。 我が国では、2007年11月に閣議決定された「第3次生物多様性国家戦略」において、2010年目標の達成に貢献するため、我が国の生物多様性の現況や動向に関する総合評価を実施し、政策上の課題を明らかにするとともに、国民にわかりやすく伝えることにより理解を促進していくこととされている。 これらを受け、昨年度から環境省により、専門家を主体とした「生物多様性総合評価」が開始された。この我が国の生物多様性総合評価の進捗状況についての中間報告は、前回大会シンポジウムにて行っている。今年度は最終報告(来年3月までに作成)に向けた検討を進めており、そのとりまとめ結果について紹介するとともに、「2010年目標」の達成状況に関する諸外国の評価の方法・概要や、 GBO3の内容などを報告し、日本の生物多様性の総合評価について全体討論ができればと考えている。