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自由集会 W13
1990年代後半以降、東南アジア各地の熱帯林で気象観測タワーを用いたCO2・水・熱フラックスの長期観測が行われてきた。また近年では、JapanFlux/AsiaFlux の一環として観測サイト間のデータ交換や統合的研究が始まっている。これまでに、東南アジア熱帯林では年間光合成総生産量が日本の温帯林の2〜3倍に達すること、また生産量は2〜数年に一度発生するエルニーニョ/南方振動やアジアモンスーン変動の影響を直接受け、光量子密度や土壌水分量、大気飽差等の物理的環境要因と、展葉・落葉のタイミングや各種生態系機能の変化を通して大きく変動していることなどがわかってきた。
本集会では、東南アジア熱帯林で明らかになった炭素・水・エネルギー循環と生態系機能、及びその年々変動等に関する新しい知見を紹介すると共に、炭素・水・エネルギー循環の広域評価をめざす研究ネットワークの今後の展開について討論を行う。熱帯林で生理生態・物質循環・フェノロジー・モデル・リモートセンシング等の研究を実施中の方からのコメントや問題提起を期待する。
共同企画者:平野高司(北大・農)
半島マレーシア熱帯雨林(パソ)におけるガス交換
ボルネオ熱帯雨林の水・炭素循環−これまでわかったこと、これからわかること
タイ・メクロンおよびサケラートにおけるタワー観測
熱帯季節林の蒸発散と吸水システム
熱帯泥炭林におけるCO2収支
衛星データと気象データを用いた東南アジアのNPP推定