| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨 |
一般講演(口頭発表) M1-09
Ellner et al. (1998) は,格子ロジスティックモデルに対する侵入スピードを非常に精度よく近似することに成功した.ペアエッジ法と呼ばれるその推定方法は,侵入集団の先頭走者のダイナミクスを考えて,それよりも後方にいる集団はペア近似 (Matsuda et al. 1992) の平衡状態にあるものとして近似する,というアイディアによっている.ペアエッジ法による集団存続のための出生率の閾値は,通常のペア近似よりも良い値を与える.ここでは,さらに改良して,先頭走者と2番目の走者のダイナミクスを考えるとともに,それらよりも後方の集団が,より高次の近似によって与えられる平衡状態にあるものとする.また,これまでに知られている他の方法との比較もおこなう.