| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) PC2-757
海洋動物は,様々な時空間スケールで変動する海洋環境に対応して索餌していると考えられる.本研究では, GPSデータロガーを装着することによって,新潟県粟島で繁殖するオオミズナギドリの移動軌跡を数十秒間隔で記録し,飛翔行動の季節変化を調べた. 2008年8月20日〜9月14日(育雛初期〜中期にあたる)にGPSデータロガーを装着し、オス4個体,メス3個体から1〜4日間の採餌トリップ中のデータを計21トリップ取得した.8月下旬には、オス(2個体)、メス(2個体)ともに新潟県沿岸海域をよく利用していた.一方,9月上旬には、オス(2個体)、メス(1個体)ともに山形県沿岸海域をよく利用していた。また、オスはこれらの海域以外にも、コロニーから約700km離れた北海道の釧路沖と津軽海峡の海域を利用していた.これらのデータを用いて,利用海域の季節的変化と海洋環境との関係,北海道近海を利用するオオミズナギドリの飛翔行動と粟島周辺を利用する飛翔行動との違いについて考察する.