| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) P2-038
繁殖器官(つぼみ・花・果実)への被食は様々な植物で見られるが、被食の受けやすさは種によって異なっている。では、植物のどのような特徴が、繁殖器官への被食の受けやすさに影響しているのだろうか?
これを明らかにするため、2008年の8月〜12月、2009年の5月〜12月、宮城県と岩手県でキク科植物32種(※)をサンプリングし、つぼみ期・開花期・果実期ごとに、頭花の被食率(被食された頭花数/全頭花数)を測定し、形態的特徴(頭花の数・頭花内の小花の数・開花期の頭花の直径・頭花の乾燥重量など)・生理的特徴(窒素濃度・炭素濃度など)・由来(在来種/外来種)などとの関係を解析した。
頭花が大きい花ほど、開花期に被食を受けやすいようだった。また、その関係は在来種と外来種で異なっていた。しかし、つぼみ期・果実期の被食は、頭花の大きさや在来・外来とは関係していないようだった。これらの結果から、繁殖器官と植物の性質の関係は、時期によって異なる可能性が示された。
※ノブキ・オオアワダチソウ・ブタナ・オオハンゴンソウ・ガンクビソウ・ヒメジョオン・ノボロギク・アキノノゲシ・シロヨメナ・ハキダメギク・ノコンギク・ヒヨドリバナ・ベニバナボロギク・セイヨウタンポポ・カントウタンポポ・シロバナタンポポ・ハハコグサ・ニガナ・フランスギク・サジガンクビソウ・ヒメガンクビソウ・コウゾリナ・ダンドボロギク・コバノセンダングサ・オクモミジハグマ・ヒメムカシヨモギ・アメリカセンダングサ・ヤクシソウ・キクイモ・アキノキリンソウ・セイタカアワダチソウ・キッコウハグマ