| 要旨トップ | ESJ57 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
シンポジウム S13 -- 3月17日9:00-12:00 J会場
ユネスコは「人間と生物圏(MAB)」計画の柱として「生物圏保存地域(Biosphere Reserve; BR)」の指定を行っている。BRは世界遺産と一見似ているが、主目的は自然の持続的利用を通じた文化的多様性の維持や地域社会の発展である。このコンセプトは「生物多様性の第2の危機」に対処する上で極めて有効である。また屋久島など日本の世界遺産は利用と保全の調和を図る取り組みが評価され、むしろMABに相応しい地域である。
日本MAB計画委員会は文科省や地域行政等と協議しながら新規登録を目指している。景観レベルでの良好な生態系が対象であること、モニタリングや基礎研究が必要となること、さらに現地での環境教育が重視されることから、生態学者の幅広い関与が必要である。
そこで本企画を通じ、ユネスコMAB計画とBRについて生態学者に周知を図りたい。また新規登録を目指している地域や東アジア地域の取り組みを紹介し、活用の方向性などの議論を行う。
司会:鈴木邦雄(MAB国内委員会主査/横浜国大)
[S13-1] イントロダクション: MABと生物圏保存地域
[S13-2] 南アルプスの自然とMAB生物圏保存地域
[S13-3] Living harmoniously with man and nature systems in Shinan Dadohae Biosphere Reserve
[S13-4] Development of the Man and the Biosphere (MAB) Programme in Asia - main achievements and lessons learnt
[S13-5] 里山の新たな保全制度としてのMAB生物圏保存地域の可能性
[S13-6] コメント:屋久島におけるMAB生物圏保存地域と世界自然遺産との関係
[S13-7] コメント:MAB計画とESD(持続発展教育)