| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨 |
一般講演(口頭発表) C1-01
本研究では現地調査データに基づき、マイクロ波と赤外リモートセンシング技術を用いた北海道大雪山五色ヶ原を中心とした広域山岳生態系における植物(ササと高山植物)の土壌の温度と土壌水分に対する応答を解析した。マイクロ波衛星データはALOS/PALSARのHH/HVの後方散乱係数(Polarimetric Backscatter Coefficient,σ0)を計算し、現地計測土壌水分値(volumetric soil water content (%))の間の相関を調べ、線形モデルを確立させ、マイクロ波衛星データを用いた広域における 土壌水分分布マップを作成した。また、ランドサットTMの熱赤外データから地表面温度(LST)を推定した。衛星正規化赤外指数(Normalized Difference Infrared Index 、NDII)を計算し、対象地の植物の葉の水分含有量を推定した。これらのデータを高解像度の航空写真から抽出した植生分布、及びササの拡大情報と重ね合わせ、五色ヶ原周辺のササが拡大している地域におけるササの拡大、及び高山植物衰退のメカニズムを研究した。