| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) P2-146
植物体と土壌の窒素動態から、一年生の秋播きカバークロップ(8月下旬播)を取り入れた春コムギ・カバークロップ栽培体系の圃場における一年生草本の冬枯れ残渣の養分供給源としての効果を検討した。4月上旬におけるカバークロップ残渣内の全窒素量は、2008年で23.1 kg/haから23.6kg/ha、2009年で25.8kg/haから39.4kg/haであった。春コムギの生育最大期における植物体の窒素量は、2008年で108.9 kg/haから194.7kg/ha、2009年で103.1kg/haから141.0kg/haであった。また、収量は、施肥を行わなかったのにも関わらす、両年とも慣行栽培と同程度であった。以上のことから、比較的短い生育期間のみじかい草本の生育によっても、後続の植物群落にたいする肥料効果が存在することが示された。