| 要旨トップ | ESJ58 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨 |
自由集会 W07 -- 3月8日 17:00−19:00 G 会場
化学物質は人類に利益をもたらす一方、生態系に負荷を与える。人と生態系が調和的に共存するには、負荷の程度を把握し、許容レベルを適切に設定することが必要となる。生態リスク評価は、負荷の程度を把握するツールとして発展してきた。
生命現象は遺伝子から個体,個体群,群集など複数の階層からとらえることが可能である。化学物質の生態影響についても生態系の各階層における影響を調べる手法が発達している。最も発達している手法として、個体の生存や繁殖への影響に注目した個体レベルの評価手法があげられる。さらに、分子生物学の興隆にともない、遺伝子レベルでの影響を調べることも可能となってきた。これら生物学的にはミクロな階層での評価手法は、試験が比較的容易であるため、迅速かつ再現性の高い結果を出すことが可能である。一方で、我々が本来守りたいと思う環境は、個体群の存続や生物多様性など、マクロな階層である。このようなニーズに応えるため、汚染地域の生物相調査などを行う場合もある。いずれの手法も化学物質の影響を知る上では重要であるが、各階層での影響が独立に調査されているため、階層間の影響が互いにどのように関連しているかは明らかではない。本集会では、各階層での影響評価の事例に触れ、階層間のギャップを埋めるために必要な情報は何かを議論したい。
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遺伝子を見る
群集を見る
遺伝子から野外集団を見る
毒物で集団を見る
階層破壊革命してみる