| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


一般講演(口頭発表) B1-03 (Oral presentation)

北海道におけるカバノキ属樹木3種の雄花生産の年変動

八坂通泰(道総研林業試)

近年、北海道ではシラカバ花粉症が急増し、花粉症患者の約6割を占めている。シラカバ花粉症の原因となるカバノキ属樹木の花粉飛散数には年変動があり、その予測は花粉症の治療や予防に欠かせない。本研究ではカバノキ属樹木の雄花生産と飛散花粉数との関係について調査し、雄花観察による花粉飛散数の可能性について検討した。雄花生産の調査は北海道において主要なカバノキ属樹木3種シラカンバ、ウダイカンバ、ダケカンバを対象とした。調査地は花粉飛散数調査が実施されている札幌、旭川、帯広、函館とした。調査は2002から2008年に実施し、雄花生産と花粉飛散数との関係について分析した。その結果、3種の雄花生産には年変動があり、4都市ともに3種の雄花生産を秋に調査することで、翌春の花粉飛散数が予測できることがわかった。また、各都市の花粉飛散数の年変動に及ぼす影響は樹種間で異なり、札幌、函館ではウダイカンバ、帯広ではシラカンバ、旭川ではダケカンバの雄花生産の年変動の影響が強いと推察された。


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