| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-HS12J (Poster presentation)
三重県松阪市の松名瀬干潟付近で2011年度に、1ヶ月に一度昆虫採集を行っている。調査方法は、日中に5人程で1時間スイープネットによるネッティングと見つけ採りをし、夜間にはライトトラップを用いて1時間採取し、ともに種類数を記録した。
種によっては1年中採取できるもの、季節によって現れるものといなくなるものがいた。4月は小型の昆虫が多いが、6月からドウガネ類やバッタ類などサイズの大きな種類が現れ始めた。その後9月を境に甲虫の種類数は減っていくがバッタ等は比較的冬季までみられた。また11月から昼間の昆虫の種類数が、12月から夜間の昆虫の種類数が急激に減ったが、幼虫の種類数は増えている。これは甲虫の多くの種類が幼虫の姿で越冬するためだと考えられる。またドウガネ類・ハネカクシ類などは、ライトトラップで多く採取できることから、一般に言われている通り、集光性を持っていると考えられる。
今回の調査で、松名瀬海岸の昆虫相を知ることができたので、これからは植物との関係についても詳しく調べていきたい。要旨作成時は開始から9ヶ月目であり、発表時に1年間に採集した昆虫の種類を解析して報告する。