| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-HS15J (Poster presentation)
本校近くの猿沢池には奈良時代頃から『澄まず 濁らず 出ず 入らず 蛙 はわかず 藻が生えず 魚が七分に水三分』という七不思議がある。この七不思議は本当なのか、本当だとしたらどうしてこのようになっているのか。それらを解明するため に、気温、水温、pH、CODなどの環境データを約3年間にわたって調査した。 同時に採集した水を持ち帰り、顕微鏡でプランクトンを観察した。さらにそれについての追実験として、クロロフィルの抽出実験と、プランクトンの培養実験を行った。
その結果、猿沢池の年間を通しての環境の特徴や推移がわかった。『澄まず濁らず』については、プランクトンの増減が関係しているといえる結果が得られた。また、培養実験では、藍藻類が塩基性で増えやすく、珪藻類が酸性で増えやすいという傾向があることが分かった。