| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-HS19J (Poster presentation)
コンクリート三面張りの池尻川は、水深も浅く、一見生物がほとんど居ないように見える。しかし、毎年5月から6月には、少数であるがホタルの成虫を観察することができる。そこで、平成19年度より兵庫県立人と自然の博物館や地元の方の協力で、この川のホタルを増やす取り組みを行っている。
ホタルの幼虫の餌となるカワニナを増やすこと、川の中に幼虫が生息できる場所を作ることを目的とし、河床に簡単な水制を設置した。その後、その周辺で主にカワニナの数の変化と植生を調べ、水制の効果を検証した。水制の設置は、これまで3回行った。1回目の角材の直線横断型ではカワニナを増やすことができた。これを改良した2回目の6列型では、一部に土砂をため草地を誘導することができた。平成23年1月には、3回目として、さらに改良した角材の水制と、あらたに考案した石の水制を設置した。石の水制は、人頭大の石を半円状に固定し人工的な島を作るねらいであったが、水流に阻まれ期待どおりの結果にはならなかった。川の傾斜や曲がり方等を考慮し、さらに改良を加えていきたい。