| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-HS32J (Poster presentation)
ウミガメは現在、国際自然保護連合のレッドリストに絶滅危惧種として登録されている。その理由の1つとして、産卵できる砂浜の減少というものが挙げられる。そこで、ウミガメが産卵できる砂浜の特徴を調べることを目的に研究を行った。
神奈川県内で産卵実績のある鎌倉、平塚、逗子、葉山等の海岸で、
(1)砂浜の傾斜 (2)植生 (3)海水の成分 (4)砂の成分 を調査した。
なお、海水の成分分析にはイオン分析計と分光光度計、砂の成分分析には蛍光X線分析装置を利用した。また海岸の砂は、ウミガメが実際に産卵した地点と付近の波打ち際の砂の両方を採取し、その特徴を分析・比較した。調査を進める中で、神奈川県沿岸部は海水浴場として利用されている砂浜も多く、産卵地点の中には、河底から浚って来た土を盛っている場所があることも分かった。
この研究は今年度開始された研究であり、未だサンプル数が少なく比較対象も少ないため、現時点での研究状況を発表する。今後はさらに多くの砂浜のデータを取るだけでなく、その他の条件についても研究し、また国内外の高校と連携を取ることも模索していきたい。