| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
自由集会 W04 -- 3月17日 15:00-17:00 E会場
訪花昆虫は,多くの目・科にまたがる多様な分類群からなる。行動学から群集生態学まで幅広い分野において,訪花昆虫は興味深い研究対象として取り上げられてきたが,これまでの研究はミツバチ属やマルハナバチ属などごく一部の分類群に強く偏っており,培われた知見が他の訪花者たちにどの程度当てはまるのかはよくわかっていない。
訪花昆虫群集は,地域の植物群集との間に大きな相互作用網を形成しており,その多様性は生態系機能の面からも注目され始めている。これからの訪花昆虫研究は,多様な分類群を真正面から扱うことによって大きく広がっていくと期待されるが,その実現には,これまであまり注目されてこなかった分類群の記載やインベントリーの充実,そして同定法の普及が欠かせない。
本集会ではまず,訪花昆虫の生態学研究の実例をもとに,多様な分類群を扱うことによって広がる可能性を示す。次に,日本の訪花昆虫相はどこまで分かっているのか,特に膜翅目と双翅目のインベントリーに詳しい方々に,その現状や問題点を紹介していただく。生態学と分類学そしてインベントリー作成に携わる人々の協働によって,未研究領域をどのように開拓できるかを考えてみたい。訪花昆虫好きな人たちが夢を語り合う場となれば幸いである。
双翅目ポリネーターの機能再評価に向けて ―高山送粉系を例に―
単独性ハナバチが優占する小笠原諸島の固有送粉系の現状
双翅目における訪花性の研究の現状と課題
日本産ハナバチ類の種多様性と図鑑出版計画