| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
自由集会 W11 -- 3月17日 15:00-17:00 L会場
生態系の機能は、気候や土壌栄養などの環境要因だけでなく、生物多様性によっても強く規定されているのではないか?この疑問に答えるため、欧米の草地実験系を中心に種多様性-生態系機能の関係に関する研究が盛んに行われ、種(機能群)多様性が高いほど生態系機能(純一次生産など)も高いということが明らかにされてきた。しかし、これらの研究は生態系機能とα多様性(種数/プロット)との関係のみに注目しており、γ多様性(種数/地域)やβ多様性(地域内のハビタット間での種の交代率)の効果はほとんど無視されてきた。
本集会では、土壌栄養に傾度がみられる熱帯降雨林生態系を例に、β多様性-生態系機能関係を扱った研究を紹介する。土壌栄養の変化に対して、樹木種の多様性や栄養塩利用はどのように変化するのか、β多様性が高い系と低い系で生態系機能はそれぞれどのように応答するのか。これらの話題提供を通して、生態系レベルでの生物多様性の機能について、生態系に関心を持つ幅広い分野の方々とともに議論を深めたい。
土壌栄養傾度に沿った樹木多様性の変化とそのメカニズム
栄養塩循環とβ多様性の関係
マングローブ林の林分構造の1種vs.多種系比較
熱帯林樹木のβ多様性と生態系機能