| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


自由集会 W13 -- 3月17日 17:30-19:30 C会場

化学物質で植物と微生物の相互作用を探る-野外生態研究における事例

企画者: 山路恵子(筑波大院・生命環境), 市原優(森林総研・東北)

1960年代前半から1970年代にかけて、化学生態学という学究分野が盛んになってから久しい。その間、植物と動物、植物と植物、植物と微生物の相互作用に関する研究の進展はめざましく、化学分析技術の発展とともに様々な相互作用が解明されつつある。しかし、野外生態系において、植物と微生物の相互作用を化学的に解明した事例は決して多いとは言えない。化学的相互作用の解明は、相互作用に影響を与えるような化学物質を分離し明らかにすること(単離・同定)で初めて可能となるが、単離・同定には技術を必要とするため困難であることが多い。

本集会では、野外生態系において植物と微生物の相互作用を化学的に解明した事例を報告することで、1) 化学的相互作用の研究では何がどこまで明らかになるのか、2) 研究の推進、化学物質の評価及び分析はどのように行うのか、について参加者の方々に理解して頂き、本分野における課題などを自由に議論したいと考える。提案者は、植物と微生物の化学的相互作用の解明を希望する若手研究者らにとって、本集会が有益な情報交換の場になると確信する。

植物と微生物の化学的相互作用の調査方法と問題点 山路恵子(筑波大院・生命環境)

日立鉱山に自生するドクゼリにおける亜鉛吸収に関与する根圏細菌:根圏細菌の産生する亜鉛可溶化物質 長田賢志(筑波大院・生命環境)

波崎海岸に自生するコウボウムギと植物成長を促進する内生細菌の化学的相互作用:内生細菌の誘引・定着に関与する根由来の活性物質  松岡宏明(筑波大院・生命環境)

ブナ林の異なる光環境下におけるブナ当年生実生の立ち枯れによる消失過程:病原菌に対する抗菌物質の同定とその変動  市原優(森林総研・東北)


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