| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨 ESJ59/EAFES5 Abstract |
自由集会 W28 -- 3月19日 17:30-19:30 F会場
生態系は、生物と環境要因が、空間的・時間的に様々なスケールで相互に関係しあう複雑なシステムである。このシステムを解明するには、生物、環境要素、それぞれに関して多様なスケールからのアプローチが必要かつ有効となる。
本自由集会では、北海道北部のサロベツ湿原と稚咲内砂丘間湿地・湖沼群での取り組みを中心に、湿原生態系解明に有効な手段と考え方について紹介する。趣旨説明の後、数千年という時間スケールでの砂丘と砂丘間湿地・湖沼群の形成史について報告し、次に湿原の生態系を考える上で最も重要な水循環について、地表水・地下水の交流特性を広域的に解析した事例を報告する。そして、広域にわたる湿原生態系の現状や変化の予兆をモニタリングする様々な技術について紹介する。最後に、今後の湿原生態系についての研究の方向性や必要/有効な手法について議論を深めたい。
コメンテーター 中村太士(北大・農)
趣旨説明
堆積物・花粉分析からみた砂丘林と湿原・湖沼群の形成史
環境同位体分析による閉鎖性湖沼群の地表水・地下水交流特性の解明
湿原・湖沼生態系のマルチスケールモニタリング方法
まとめと総合討論