| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS08 (Poster presentation)

都内における鳥類相とスズメの生態~都心、住宅地、郊外での比較~

*鬼頭健介,*根岸康介,関口伸一(海城中学校・高等学校・生物部)

都内で公園の緑地や駅周辺の市街地での鳥類相を明らかにするために新宿区、世田谷区、八王子市の3地区の公園と駅周辺において、ラインセンサス法を用いて調査を行なった。新宿はスズメ、ヒヨドリが、世田谷ではヒヨドリが最も優占していた。八王子ではシジュウカラ、メジロ、エナガが優占していた。新宿は他にカラスなどの都市に適応した種が生息し、世田谷にはシジュウカラやメジロも多かった。八王子では他にヤマガラなどの森林性の種が生息していた。3地区において公園と駅周辺を比較すると、八王子において公園では森林性の種が優占し、駅周辺ではスズメが優占した。新宿において公園にはヒヨドリが最も多く、採餌するスズメも多く観察され、駅周辺ではスズメが独占し、主に群れていた。新宿ではスズメは採餌を公園で行い、それ以外は競争相手のいない駅周辺にいると考えられた。また、世田谷では、公園でヒヨドリが優占し、駅周辺でスズメが最も優占したが、新宿の駅周辺と違いヒヨドリも多かった。これは、世田谷の駅周辺は新宿と違いヒヨドリが住める環境があるため、駅周辺に進出してきていると考えられる。発表では、これらについて詳しく考察する。


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