| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨 ESJ60 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-HS15 (Poster presentation)
浜松市が対応に苦慮している外来種メリケントキンソウの 1:西区内での分布 2:土壌硬度の調査と 3:種子生産量 4:種子の形態 5:種子の発芽条件の実験を行った。結果は1:2011年の2箇所に加え、新たに2箇所で生育を確認した。2:土壌硬度は17~33mmの値を示し、18mm以上が99%を占めた。3:10×10cmの方形枠中に種子は平均293個あった。4:種子の翼の中央付近に沢山の毛、鋭いとげの根元付近にも毛が生えていた。5:発芽率は18℃の時が最も高くなった。また、発芽率は5~18℃では明条件と暗条件では同じであったが、25℃と30℃では明条件の方が高かった。考察は1:大規模公園2箇所での分布が確認され、広範囲への拡大が懸念される。2:植物の根の成長が抑制される硬度(18mm以上)の土地でも生育でき、生育範囲を広げていく可能性がある。3:1×1mの芝地に約3万個の種子ができる計算となり、繁殖力の大きさが想像される。4:鋭いとげは対象物にささるための、沢山の毛は付着するための構造である。5:種子の発芽は18℃が最適である。また、草丈の低いメリケントキンソウは、気温が低下する時期には他の植物の有無に関係なく発芽し、他の植物が繁茂する時期には発芽を抑えていると考えられる。