| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS09 (Poster presentation)

東京都武蔵野市の小規模混交林内に生息する夜行性昆虫の季節的変動について

*菅善太, *飯田俊和, *磯谷郎太, *林航平, *清水勇樹 (成蹊高等学校生物部), 佐藤尚衛 (成蹊中学高等学校生物科)

東京都武蔵野市の中心部に位置する成蹊中学高等学校校内には総面積500m2前後のエノキ・コナラ・スダジイ・シラカシを主体とする混交林が存在し,武蔵野の面影を残す林として大切に保存されてきた。今回この林に生息する夜行性昆虫の種類及び個体数を調べ,夜行性昆虫を指標とした林の自然度調査を行った。トラップはライトトラップ(白色蛍光管4灯・ブラックライト1灯)及び糖蜜トラップ(黒糖入りビールを煮詰めたもの)を用い,月1回(18:00~3:00・2時間おき)定期的に調査を行った。集まった昆虫は全て採集し,種同定を行い,個体数をカウントした。また,採集された昆虫の日本における分布や出現頻度等を加味し、種ごとに点数化して周辺域の自然度と比較検討を行った。その結果,都市部で多く見られるAnomala albopilosaGraptopsaltria nigrofuscataが多い一方,Amphipyra monolithaPoecilocoris lewisiなどの自然度の高いところに見られる昆虫も多数生息し,この林が周辺地域よりも自然度が高く,多様な生物相を保持した重要なエリアであることが示唆された。


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