| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PB1-HS12 (Poster presentation)
プラナリアは,扁形動物で再生能力がとても強く,学習能力も持っている。私たちは,このプラナリアに興味を持ち,3つの実験を行った。
1つ目の色彩実験では,生の卵白に色を付けて焼き,プラナリアに与え,腸管の染まり方を観察した。その結果,計8色のプラナリアを作ることができ,染まり方は主腸管から外に向かって染まることがわかった。2つ目の流れ走性の実験では,秒速10cmの水流で流れ走性があるのかを調べた結果,負の走性があることがわかった。次に,波紋に集まるのかを調べた結果,正の走性があることがわかった。波紋は,餌を与える状況に似ているため,学習したのではないかと考えている。3つ目の学習能力の実験では,ストローでT字またはY字の迷路を作り,一方に行くと餌を与え,他方に行くと嫌がる刺激を与えた。計88回実験を行ったが,制限時間内に出てこないことや途中でプラナリアが病気にかかったことで有意なデータを得られなかった。実験を継続的に行うことが出来なかったので,学習できなかったのではないかと考えている。
今後,流れ走性で気づいた波紋に集まる性質と学習との関係性を調べてみたい。