| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PB1-HS36 (Poster presentation)
植物は葉の表と裏で色が違うのはなぜか。それは葉の中に気体が含まれていることが原因だ。私たちはこの葉の中に含まれる気体について調べ,気孔の数・大きさや葉緑素量との関係を調べた。
葉の中の気体量を測定するために,注射器とメスシリンダーをシリコンチューブでつないだ装置を作った。注射器の中に葉と水を入れ,減圧して装置内の水と葉の中の気体を置換すると葉の中に気体が入った分だけ装置内の水が減るため,その減った量を気体量として測定した。校内の24種類の植物を10回以上実験したが,7種類しか成功しなかった。この7種類の植物の気体量と気孔の数の間の相関関係を調べた。相関関係の強さを調べるために相関係数を求めたところ約0.44で相関関係は薄いことがわかった。また,気体量と気孔の大きさの間の相関係数は,約-0.69で負の相関関係は強いことが分かった。これは気孔が大きいと外気と葉の中の空気が循環しやすいため,葉の中の気体が少なくてすむためだと考える。気体量と葉緑素量の間の相関係数を求めたところ,約0.93で正の相関関係が強いことがわかった。これは葉緑素量が多いと光合成が活発になるため,多くの気体を必要とするためだと考える。