| 要旨トップ | ESJ61 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
自由集会 W01 -- 3月14日 13:30-15:30 A会場
この自由集会では「循環する変数」をもつデータの解析方法について考えてみたい.生態学のデータ解析ではしばしば「循環する周期性のある変数」である角度・時間などのデータ (circular data) を統計学的にあつかいたいことがある.たとえば「この昆虫の頭部に刺激を与えると何度ぐらい回頭して逃げるか?」「常緑樹の光合成速度は年末から翌年にかけて高くなるのか?」といったことを調べるときに,「循環」の性質を考慮しなければならない.循環とは,角度であれば360度=0度になり,時刻であれば24:00=0:00となるような性質であり,これを考慮しないでデータを解析すると誤った結論を導く可能性がある.
本集会では循環する変数についての二つの話題提供を行う.粕谷は循環するデータの平均・分散・確率分布(von Mises 分布など)といった基本事項を紹介し,さらに相関など circular data の特徴と取り扱いについて説明する.岡村は von Mises分布などをデータのばらつきとするを GLM や GLMM を紹介し,「1年のうち何月に生物現象がどのぐらい起こったか」というデータを題材にして,月による生物現象の違い(周期性の有無)を検出する.
・この自由集会の短縮 URL: http://goo.gl/rF0dfa
[W01-1] 生態学にはcircularなデータがたくさんある
[W01-2] 一般化線形モデルと循環統計モデル