| 要旨トップ | ESJ61 自由集会 一覧 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


自由集会 W20 -- 3月14日 18:00-20:00 D会場

2000年噴火後の三宅島 島の生物はどうなったか

企画者: 加藤和弘(東大院農学生命科学)

三宅島において2000年噴火後の植生および主要な動物群集の状況を調査してきた。噴火に伴う火山弾・火山灰などの噴出物や、その後の火山ガスの放出により、島の生物は大きな影響を受けている。島の大部分を覆っていた森林は、その相当部分が噴出物により破壊され、あるいは火山ガスにより衰退した。現在、草本植物群落や低木群落の段階まで植生の回復が進んでいるが、動物群集が今後どう変化するか、まだよく見通せないのが現状である。噴火によって生じた多量の枯死木が生物群集の変化にどう関係しているかも、十分には解明されていない。

この背景には、次の問題があると考えられる。噴火直後から、植生、鳥、無脊椎動物、両生爬虫類、土壌生物などが調査され、噴火後のそれぞれの状態や経年変化は明らかにされつつある。とはいえ、その相互関係については、生態系のあり方を考えれば当然重視されなければならないにもかかわらず、未だ検討が進んでいない。

今回は、植生、小動物、リモートセンシングなどの研究者がその成果を持ち寄り、発表する。その上で、異なる対象についての調査結果をどのように統合して、島の生物相や生態系の全体像を明らかにすべきか討議したい。

[W20-1] 2000年噴火被害地における植生発達と中大型土壌動物群集  上條隆志・菅原優・黛絵美・門倉由季・守容平・鷹野綾・ 田村憲司(筑波大 生命環境)

[W20-2] 2000年噴火被害地における枯死木の動態  神谷なつみ・西村貴皓・崔健・三浦太郎・廣田充(筑波大・生命環境)

[W20-3] 2000年噴火被害地における動物(仮)  長谷川雅美(東邦大)

[W20-4] 2000年噴火に伴うランドスケープ構造の変化  高橋俊守(宇都宮大),加藤和弘(東京大)

[W20-5] 2000年噴火が生態系に与えた影響の総合的な把握に向けて  加藤和弘,岸茂樹,吉川徹朗(東京大),高橋俊守(宇都宮大),上條隆志,廣田充,田村憲司(筑波大),樋口広芳(慶応大)


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