| 要旨トップ | ESJ61 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
自由集会 W23 -- 3月14日 18:00-20:00 G会場
生態系内の土壌有機物の分解量の測定は、森林生態系の炭素収支 (NEP) の推定のために重要である。この分解量を直接測定することは難しく、比較的測定の簡単な土壌呼吸の測定値に、土壌生物呼吸または根呼吸の寄与率を掛け合わせることで、間接的に推定されていることが多い。したがって、土壌有機物の分解量の測定には、より正確な土壌呼吸からの土壌生物呼吸・根呼吸への分離が求められている。土壌呼吸の分離方法は、現在30種類近くの手法が提案されており、近年では同位体を用いた手法も用いられている。しかし、各々の手法には、実際に使用するからこそ見えてくる問題点も数多く存在する。本集会では、土壌呼吸の分離に異なる手法でアプローチしている4人の研究者に、各々の手法の原理や問題点、得られた結果から見えてくる土壌生物呼吸と根呼吸の動態について話題を提供して頂く。これらの話題から土壌呼吸の分離の現状について情報共有し、「時空間的スケーリングアップ」をキーワードに今後の分離法について議論する。
司会進行:吉竹晋平 (岐阜大・流域セ)
コメンテーター:岸本文紅 (農環研), 小泉博 (早稲田大・教育)
[W23-1] 導入:森林生態系における土壌呼吸の分離の重要性
[W23-2] トレンチ法を用いた土壌呼吸の分離と土壌生物呼吸・根呼吸の動態
[W23-3] 核実験起源放射性炭素同位体(14C)を用いた根・微生物呼吸の分離
[W23-4] 根呼吸の分離とそこから見えてくる根呼吸の特性
[W23-5] 安定同位体を用いた土壌呼吸の分離