| 要旨トップ | ESJ61 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
自由集会 W24 -- 3月14日 18:00-20:00 H会場
タンポポは、日本の春を代表する身近な草花であり、外来種問題や環境指標種として盛んに研究が行われてきた。タンポポには2倍体有性生殖系統と倍数体無融合生殖系統が存在し、外来の無融合生殖種と在来の有性生殖種との種間交雑が知られている。そのため、無融合性複合体の形成や種分化のメカニズムを実証出来る材料である。更に近年、外来タンポポが在来種に対して強い繁殖干渉を及ぼしているという驚くべき事実が明らかになった。1970年代以来の市民参加型調査では、膨大な分布、形態データ、標本等が蓄積されている。タンポポを材料としている研究者が分野を超えて情報共有し、データを活用することで、タンポポは「無融合生殖種の進化」、「繁殖干渉」、「市民調査」の各テーマでモデル生物になりうる。本集会では上記3つの視点からの研究についてご講演いただいた後、総合討論を行う。タンポポに関わる人々の情報共有や共同研究を行うきっかけになり、研究が更に発展する事を期待し、本集会を企画する。
コメンテーター:伊藤 元己(東大・院・総合文化)
[W24-1] 趣旨説明
[W24-2] 無融合性複合体タンポポ属の種分化解明に向けて − 第一歩:分身の術者シロバナタンポポの親探し –
[W24-3] 外来タンポポはなぜ強い?-在来種への繁殖干渉メカニズム-
[W24-4] 市民参加調査でわかった西日本のタンポポ
[W24-5] (紹介) 次回タンポポ調査西日本2015にむけたデジタルデバイスを用いた野外調査支援