| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PA2-060 (Poster presentation)
個葉の光応答性に関する知見を蓄積することを目的とし,伐採方法の異なる林床に植栽された落葉広葉樹の個葉において,比葉面積(SLA),窒素含有量,飽和光合成速度の応答性について検討した。標高1300mのカラマツ人工林において,異なる伐採方法(群状伐採,利用間伐,無間伐)で伐採した異なる光環境の試験区を設置し,林床に樹下植栽された落葉広葉樹 8種のSLA,重量および面積当たり窒素含有量,面積当たり飽和光合成速度を測定して光応答性について検討した。その結果,明るい光環境である群状伐採地における展開葉は,重量当りの窒素含有量は小さいが葉の厚さを厚くして単位重量当りの面積を小さくし,面積当り窒素配分量を大きくすることにより,飽和光合成速度を低下させない適応を行っている可能性が高いことが明らかになった。