| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB2-095 (Poster presentation)

ニホンザルの生涯にわたる体重曲線と環境・順位との関係

*高橋明子, 鈴村崇文, 冠地富士男, 山口直嗣, 杉浦秀樹, 伊谷原一(京大WRC)

野生動物にとっての体重は、個体の成長や健康状態の指標であり、個体の社会的な順位や繁殖、生死にも影響を持つ重要な指標といえる。その一方で、野生動物の体重データを得るのは非常に困難であり、体重の経時変化についても個体識別が前提となるため、なおのこと困難である。本研究の調査地である幸島(宮崎県串間市)では、1952年以降全てのニホンザルが個体識別され、生年月日、死亡年月日、母子関係、群れ内での順位が記録されている。加えて1960年代から各個体の体重を月に一度測定している。これらの蓄積されたデータから、個体の生涯産仔数、生涯における最大体重、初産年齢、オトナになってからの順位、寿命に、当該個体の母親の順位、区分ごとの体重変化、個体数密度が与える影響について、共分散構造分析により解析を行い、適応度要素といえる上記の従属変数に強く影響する要素を明らかにしたい。


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