| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PC2-HS26 (Poster presentation)
ミドリムシ(Euglena属)は、環境問題の解決策につながる生物として近年注目されている。そこで私たちは、このミドリムシを効率良く増殖させるために、光度、温度、水の成分、培養液の振とうの有無など増殖に最適な環境を明らかにする研究を行った。その結果、光度4000luxを24時間照射、水温は25℃以下、培養水は市販の植物栄養剤を軟水で1000倍に希釈したものを用い、振とうし続ける環境が最も増殖することをつきとめた。振とうすることが影響する理由は、培養液に適当な二酸化炭素が溶解し、ミドリムシが光合成を効率よく行うことができるからだと考えた。しかし、二酸化炭素をボンベで一気に付加することは、培養液の急激なpH上昇を伴い、ミドリムシの増殖に悪影響となることも分かった。そして、これらの条件で実際にミドリムシの大量培養を行い、緑色のミドリムシ入りの団子の作製に成功した。