| 要旨トップ | ESJ62 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
シンポジウム S04 -- 3月19日 9:00-12:00 E会場
生物群集とは、同じ生息地において共存し、互いに相互作用する生物種の集まりである。共存する種の数やその組み合わせを決定する機構、すなわち、多種共存機構を理解することは、生態学の中心的課題の一つである。
今日まで、多種共存機構を解明すべく、生態学者は様々な枠組みを作り出してきた。「基本ニッチと実現ニッチ」、「群集集合におけるフィルター」、「生態系機能としての形質」、これらは全て、ある生物とそれを取り巻く生物的・非生物的環境との関わり(最も広義における、ニッチ概念)を異なる視点で表現している。多種共存機構の解明を通じ、「ニッチをどのように定義し、測り、解釈するのか」を考えることは、進化生態学・群集生態学・生態系生態学の3領域の共通課題と捉えることができる。
本集会では、斬新な切り口から、多種共存機構の解明に挑戦し、その具体的解決に向けて研究活動をされている方々を講演者としてお招きする。議論を通じて、次世代の生態学がなすべき適切な課題設定と解決方法を打ち出す。
コメンテーターとして、細田一史氏(大阪大・未来戦略機構)に「ニッチとは何か」についてコメントをいただく。
[S04-1] 環境変化から学ぶ多種共存機構:細菌をモデル生物としたミクロコズム実験
[S04-2] 化学合成細菌の群集間相互作用と共存のメカニズム
[S04-3] ”種”に含まれる2つのニッチ:性構造から考える生物群集の安定性
[S04-4] 擬態現象から考える多種共存機構:熱帯林におけるアリ類とアリ擬態クモ類の多様性
[S04-5] デモグラフィーから見た群集中立性の再検討
[S04-6] ニッチとは何か