| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨 ESJ63 Abstract |
一般講演(口頭発表) G1-02 (Oral presentation)
高知県長岡郡大豊町の耕作放棄棚田において放牧されている2匹のヤギ(モモコ、アイコ)を対象に、放牧区域内の植生調査と採草量の推定を行なった。モモコは23から30ヶ月齢まで、アイコは12から19ヶ月齢まで試験に供試し、その間の体重についてモモコは33 kgから42 kg、アイコは22.5 kgから27.5 kgまで増加した(2013年4月から11月まで)。1日当たりの採草量を推定するため、1日の体重変化と排泄量を測定した。ヤギの体重は午前9時、正午、午後3時の3回測定し、排泄量は午前9時から午後3時までの間の糞と尿の量を調べた。日内の体重増加および排泄量は午前の方が午後より多い傾向が2匹に共通してみられた。午前9時から午後3時までの間の体重の増加量に糞と尿の排泄量を加えたものを採草した重量とみなすと、2013年における1日当たりの採草量はモモコで5.0 kg、アイコで4.1 kgの生草を食べていたと推定される。