| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨 ESJ63 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P1-028 (Poster presentation)
生態学において、森林中の樹木の3次元性が可塑性に与える影響についてほとんど研究されていない。そこで、様々な周囲の環境に対して現実的な応答と成長を行う3次元の樹木モデルが必要とされている。本研究では樹木周りの環境や他個体との相互作用を、光環境を通じて再現している。このモデルはコンピュータ・グラフィックス分野の技術を利用したもので、生物学的視点から見ても、現実的と呼ぶに足るモデルである。結果として、枝の枯死や枝垂れを再現可能で、樹木の可塑性が再現されている。また、地表に接近するほどの枝垂れは、受光量が大きく減衰することによる可塑性であるとかんがえられる。
本研究はCG分野の技術を生物学に流用した初期段階であり、構築されたモデルは森林における生態学だけではなく、将来的には森林設計などにも利用できると考えられる。