| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨 ESJ63 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PH-001 (Poster presentation)
狭山丘陵は東京都と埼玉県の境に位置しており、雑木林が広がっている。しかし、近年、管理されず遷移が進み、シラカシなどの常緑樹が増加している。調査地の北野の谷戸ではボランティア団体の働きにより管理された雑木林も存在している。本調査の目的は雑木林の埋土種子や飛来種子を調べ、雑木林の遷移への影響を明らかにすることである。調査地はそれぞれ管理されている竹林、下草を伐採した雑木林、萌芽更新中の雑木林に設定した。これらの3地点において埋土種子を含む土壌をそれぞれ6サンプル採取した。サンプルは学校にてプランターの上に展開し、発芽した種を同定し、計数した。その結果、埋土種子の発芽数は地点ごとに違いが見られた。この違いは各地点に飛来する種子の数によるものと考えた。どのような種が飛来するのかを調べるため、バーミキュライトを敷いたバットを3地点にそれぞれ6つ配置し、2ヶ月後に回収し、発芽種子を調べた。飛来種子数の違いを生み出す原因は地形、風と鳥による散布の違いと考えた。特に鳥による散布の影響を調べるため、秋と冬に各地点で鳥類調査を行い、飛来する鳥類相から鳥の食性を検討した。