| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-004 (Poster presentation)

動く植物の就眠運動の研究

*山岡 歩美, 青本 沙也, 國安 里衣 (ノートルダム清心学園清心女子高等学校)

就眠運動とは、花や葉が規則的に行う開閉運動のことで、周りの環境条件により、その様子が変化することが知られている。本研究ではヒヨコマメの就眠運動リズムを調べることを目的とし、光の波長の違いによる就眠運動リズムの変化についても考察した。

就眠運動の計測は、温度や光条件を一定にできるインキュベータ内で行った。インキュベータ内に発芽後のヒヨコマメを移植した鉢を静置し、茎の運動の様子の記録のため、5㎜間隔で白線を引いた黒い紙を鉢の後に配置した。また、日周運動を記録するため、カメラで10分毎に写真を撮って記録を続けた。インキュベータ内の温度は9時~18時に10℃、18時~9時に2℃とし、明期:暗期=9時間:15時間の光周期のもとで実験を行った。光源は白色光、赤色光、緑色光、青色光の4種類のLED蛍光灯を用いた。

記録データから、明期になると茎が垂れ下がり葉が開く様子、暗期になると茎が立ち上がり葉が閉じる様子が確認できた。特に青色光を照射したときに、より大きく運動が見られ、赤色光を照射したときには運動が見られなかった。さらに、緑色光を照射した際に、暗期開始後、約4時間おきに葉と茎が開閉する現象が観察された。また、光と近いほうがより大きく運動を行っていることが分かった。


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