| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨 ESJ64 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-A-019 (Poster presentation)
飛ばないナミテントウ(以下、トバテン)は、遺伝的に飛翔能力を欠くナミテントウで、生物農薬として施設での普及と露地での実用化を目指して取り組みが進められている。
これまで、ナス株上での成虫の行動を野生型ナミテントウと比較した結果、トバテンは野生型よりも株上に長く滞在し、株から離脱するまでに茎上を往復する回数が多いことがわかった。そのことから、トバテンは野生型に比べ株内でのエサ探索能力が優れている可能性が示唆された。しかし、株上の滞在時間や茎上の往復回数の増加が、実際にトバテンのエサ探索行動にどのように影響するかは不明である。そこで本研究では、ソラマメおよび模型を用いた室内実験を実施し、株上の滞在時間や茎上の往復回数の増加が植物の各部位への訪問回数やそこでの滞在時間に及ぼす影響を調べた。そして、ナミテントウにおける飛翔能力の欠如がエサ探索行動に与える影響について考察する。