これまで、基礎代謝を体重や身長など体格から推定する式は多く提案されてきたが、体脂肪率については体組成計による測定が必要で、体格などから簡便に推定する式がなかった。本研究では、体重体組成計を用いて測定された一般の日本人男女110名のデータを基に、体格（体重や身長）や年齢などから求められた基礎代謝と、身体組成（除脂肪体重）から求めた基礎代謝を組み合わせ、理論的に体脂肪率の推定式を導出した。体脂肪率を推定するにあたって、説明変数が体重のみの場合は体脂肪率の実測値と予測値の間に相関がなかったが、体重に加えて性別も考慮すると実測値と予測値の間に高い相関がみられた。これは、体脂肪率については男女間の性差が大きいことが要因と考えられる。説明変数に関して、さらに身長、年齢、季節を追加して考慮に入れるほど体脂肪率の予測精度が上がった。