| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-06  (Poster presentation)

ヒドラの行動の研究2

*齊藤紗也華(宮城県仙台二華高等学校)

 シャーレ内のヒドラに白色LEDによる12時間の明暗周期の光を与え,1時間ごとの移動距離をインターバル撮影を用いて測定した。明期での平均移動距離が暗期での平均移動距離より長く,光照射により行動の活発化が誘発されることが観測され,ヒドラが光を感知し,行動に反映させていることがわかった。
 3色LEDを用いて12時間の明暗周期を与えると,550nm付近の緑色光照射の時に行動の明暗比が極大となり,赤色光照射の時が最小となった。ヒドラの細胞内に緑色光を吸収する光吸収タンパク質が存在し,それが明暗周期下の行動を支配しているのではないかと考える。
 明期で行動が活発になることは,光が当たると上方に移動し,餌のミジンコの捕食がより有利になるのではないかと考えた。白色LED光による明暗周期を与え,ヒドラの上下方向の運動をインターバル撮影を用いて観察したが,期待される結果は得られなかった。


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