| 要旨トップ | ESJ64 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨 ESJ64 Abstract |
自由集会 W20 3月15日 18:00-20:00 J会場
生物種としての人間は、「ヒト」と表記される。生態学、特に進化・行動生態学は、ヒト以外の生物における研究で積み上げられた知見をもとに、ヒトの生物学的基盤の探求の一翼を担ってきた。しかし今後、ヒトの生態をより深く理解するためには、複雑な文化や高次の認知能力、ヒトに固有の行動や心理といった、ヒトの特異性に重点を置く他分野との相互作用が重要になると考えられる。
諸分野との相互交流を通して、生態学の理論の汎用性の検証に加えて、環境科学や健康科学への応用などといった点でも、豊穣な成果が産み出されると期待される。当日は、進化・行動生態学に加え、異なるバックグラウンドをもつ研究者が集い、最新の成果や知見を紹介しながら議論を展開する。ヒトと他の動物との普遍性と差異、環境との相互作用の多様性の理解を通じて、ヒトの生態学を深化させるきっかけとしたい。
(講演者は発表者名のみ記載)
[W20-1] 趣旨説明
[W20-2] ヒトの生活史戦略と少子化:子どもの数と質のトレードオフを中心に
[W20-3] 「非適応的」文化進化:丙午迷信伝播の事例から
[W20-4] 受傷人骨からみる縄文・弥生時代の争い
[W20-5] ヒトと環境の相互作用:半乾燥地における植物利用の事例から
[W20-6] ヒトの生態学における安定同位体分析の応用:食性・出自・時代変化
[W20-7] 総合討論