| 要旨トップ | ESJ64 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨 ESJ64 Abstract |
自由集会 W32 3月17日 18:00-20:00 I会場
2011年3月に東日本で発生した地震および津波は、東京電力福島第一原発を直撃し、1ヶ月で77万TBqの放射性物質を放出する重大な事故を引き起こした。これにより、広範囲にわたり大気、土壌および海洋の高濃度放射能汚染が発生した。事故から5年が経過し、さまざまな研究者が被曝による生物影響評価を行っている。しかしながら、それらを一同に介し発表を行い、そこから今後の提言を行うところまでは至っていない。国際的な信用を担保するためにも、この5年間でわれわれはどこまで調査を進めて、どのような結果を得ているのかをマイルストーンとして広く公開するべきだと考えている。この自由集会では特に動物への線量の影響、もしくはモニタリングに関する調査・研究を発表して頂く。発表対象種はアリ、シジミチョウ、ダニ、ミミズの土壌動物、鳥類、両生類である。科学的エビデンスに基づいたさまざまな意思決定を行うためにも、多面的なデータを蓄積し、検証することが必須である。本自由集会がそのような場になることを期待している。また、本集会の最終的なゴールは、継続的な調査・研究の必要性をアピールするとともにどのような工夫を行うことで、体制を構築できるか、ということにも踏み込んで提言を行っていきたい。
[W32-1] 福島第一原子力発電所周辺でのアリ相調査
[W32-2] 福島県高線量地域におけるアブラムシ類の形態異常の年間変動と汚染土壌が発生に与える影響
[W32-3] 福島県のミミズの放射性セシウム濃度
[W32-4] 福島県のトウホクサンショウウオの胚に見られた所見
[W32-5] 原発事故における、放射線の個体群、生態系への影響をどう考えるか
[W32-6] 蝶を用いて福島原発事故の影響を調べる
[W32-7] コメンテーターとして総括(1)
[W32-8] コメンテーターとして総括(2)