| 要旨トップ | ESJ64 自由集会 一覧 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


自由集会 W34  3月17日 18:00-20:00 K会場

これからの生態学教育 〜野外実習の現状と課題〜

関口伸一(海城中学高等学校)、 宇田川麻由(筑波大学附属駒場中・高等学校)、奥津憲人(文化学園大学杉並中学・高等学校)

現行の学習指導要領において、9割以上の高校生が『生物基礎』を履修している。その生物基礎には旧指導要領にはなかった生態学分野が取り込まれることになった。また、専門科目である『生物』の生態学分野では、生物多様性など新しい知見が取り込まれた。しかし高校教員からは「生態学分野は内容が羅列的で重点がわかりにくい」「どこまで新しい内容を扱っていいかわからない」「課題研究の指導法に苦心している」といった声も挙がっている。
現行の学習指導要領では、「生物の多様性と生態系について観察、実験などを通して探究し、生態系の成り立ちを理解させ、その保全の重要性について認識させる。」とある。しかし、生態分野の観察や実習に関しては何をすれば良いのかという戸惑いの声もある。今回の自由集会では、生態分野の野外実習・観察の現状や、授業の一環で身近な雑木林や里山保全活動に参加する事例、課題研究での野外実習の事例について高校の教員から話題提供をし、研究者の立場からも野外実習について話題提供をしてもらう予定である。これらの話題提供を題材にして、高校教員や研究者と共に野外実習・観察の在り方について意見交換をすることを目的としている。
 また、現在、2022年の新学習指導要領に向けた議論が進められている。新学習指導要領では「何を学ぶか」というコンテンツだけではなく、「何ができるようになるか」というコンピテンシーを意識した改訂が進められている。これからの生態学教育において、どのような人物像を目指すべきだろうか。特に野外実習の在り方の議論に関しては、この観点からも議論する予定である。

[W34-1] これからの生態学教育 主旨説明 関口伸一(海城中学高等学校)

[W34-2] 生態分野の観察・実験の現状 奥津憲人(文化学園大学杉並中学・高等学校)

[W34-3] 課題研究における野外実習の現状 宇田川麻由(筑波大学附属駒場中・高等学校)

[W34-4] 授業での野外実習の実践 佐藤ひな子(埼玉県立所沢西高等学校)

[W34-5] 野外における生態学教育 水澤玲子(福島大・人間発達)


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