| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


企画集会 T05-1  (Presentation in Organized Session)

見落とされてきた脅威を暴く~北海道に定着したアズマヒキガエルのインパクト~

*岸田治(北大・北方圏FSC)

アズマヒキガエルが北海道に侵入して数十年が経過するが、その影響についてはほとんどわかっていなかった。最近、私の研究室では、アズマヒキガエルが幼生時期にその毒性を通じて、在来種のエゾサンショウウオ幼生とエゾアカガエル幼生の生存に強い負の効果を与えることを発見した。特に、エゾアカガエル幼生に対する影響が著しく大きく、アズマヒキガエルが孵化すると同時にエゾアカガエル幼生が全滅する池があることも突き止めた。本講演ではアズマヒキガエルの影響についてこれまでの研究で何がどこまでわかったのかを紹介し、今後どのような研究が必要かについて話をする。また、なぜ人々がアズマヒキガエルの脅威を見落としてきたのかについても生態学的な視点から議論を深める。


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