| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨 ESJ66 Abstract |
一般講演(口頭発表) F01-03 (Oral presentation)
潅水を制限して育成すること(ハードニング)によるスギコンテナ苗の生理特性の変化を明らかにするため、発芽後3年目のスギコンテナ苗を異なる潅水頻度で育成し、当年生シュートの萎れ点と含水量、個体蒸散量を測定し比較した。約1カ月のハードニング処理の結果、全ての処理区で当年生シュートの萎れ点は変化しなかったが、中頻度(3日に1回の潅水)および低頻度潅水(5日に1回の潅水)処理区では高頻度潅水(毎日潅水)よりも個体蒸散が抑制され、当年生シュートの含水量が増加した。さらに、ハードニング後に潅水を止め、1日当たりの個体蒸散量、当年生シュートと個体の中間幹、地際幹の呼吸速度、地際幹の木部糖濃度、仮道管内腔の水の有無を定期的に測定した。本発表では、潅水停止後のスギ苗木の生理応答についての結果をまとめ考察を行う。