| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨 ESJ66 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-212 (Poster presentation)
将来の気候変動は洪水を始めとした極端な気象現象の増加につながると懸念されている。これらが人間社会へ与える影響の評価は、国際社会における早急の課題である。とくに洪水は、しばしば人々の移動を引き起こし、その地域だけでなく移動先の地域へも大きな影響をもたらす。しかし、人の移動は自然科学的要因だけでなく、社会科学的要因も関わって起こるため、その推定は非常に難しい。洪水の規模(気候ハザード)だけでなく、その地域の人口分布(曝露)や経済、生態系の状態(脆弱性)も考慮する必要がある。そこで本研究では、洪水に伴う人々の移動について、複数の要因から解明することを目的とする。とくに、洪水の増加が懸念される東南アジア地域を中心に、1980年から現在までの人口分布、洪水規模、生態系の状態、経済のトレンドを整理し、洪水による人の移動が起こる条件を整理していく。